エサリア(Essalia)|ヒト由来hADM製剤で「肌の土台成分」を内側から補う
エサリア(Essalia)は、ヒト由来の「肌の土台成分」をもとにした hADM 製剤を用いて、肌の内側にある「真皮の構造」そのものを補う製剤です。
目元の影や首の横ジワ、ニキビ跡の凹み、そしてハリ・弾力の低下やキメの乱れ、細かい小ジワ。こうしたお悩みの多くは、コラーゲンをはじめとする真皮成分が減少し、皮膚の弾力やハリを支える構造が薄く弱くなっていることに関わっています。
エサリアを用いて、ヒト由来の「肌の土台成分(真皮マトリックス)」を直接届けて、肌を内側からサポートすることを目指します。
こんなお悩みに
- 目の下のちりめんジワや、うっすらとしたクマ・影が気になる
- 首の横ジワがはっきりしてきて、首元の年齢感が気になる
- 口元・ほうれい線まわりの細かいシワを、できるだけ自然に整えたい
- ニキビ跡や傷跡の凹みをなめらかにしたい
- 毛穴の開き・目立ちが気になる
- 肌質やハリ感を底上げしたい
- 将来を見据えて、肌の「土台ケア」を始めておきたい
エサリア(Essalia)とは
エサリア(Essalia)は、hADM(human Acellular Dermal Matrix:ヒト無細胞真皮マトリックス)を用いた、ヒト由来の「肌の土台成分(真皮マトリックス)」による製剤です。
エサリアに含まれるhADMは、「肌の土台成分」が立体的なネットワークを形成している層(真皮マトリックス)そのものを、微細な粒子にしたものです。コラーゲンや弾力線維が立体的に組み合わさった網目状の構造を保ったまま微細化されており、ご自身の細胞や血管が入り込みやすい「基盤」として働くことが期待されています。れています。
エサリアは、ジュベルック(Juvelook)を取り扱うVAIM社が、Juveàcellという名称で韓国で販売している製剤と同一成分です。
- 超臨界CO₂技術と製剤設計
エサリアに用いられるhADMは、超臨界CO₂(scCO₂)を用いた脱細胞化技術を背景としています。化学薬剤を残さずに細胞成分を洗い流しつつ、真皮構造をできるだけ保つことを目指した製法が用いられています。
hADM(ヒト無細胞真皮マトリックス)とは
hADM(ヒト無細胞真皮マトリックス)は、ヒトの皮膚組織から免疫反応の原因となる細胞成分を取り除き、
- コラーゲン「ハリを支える成分」
- エラスチン「弾力成分」
- グリコサミノグリカン(GAGs)などの「うるおい成分」
といった、真皮を構成する成分(ECM:細胞外マトリックス)だけを残した医療用素材です。
もともとは、
- 慢性創傷
- 陥凹した瘢痕・組織欠損の補正
など、組織のボリュームや形態を補う医療の現場で使われてきました。
エサリアは、そうした医療用hADMの考え方をベースに、美容目的で使いやすいように設計された「肌の土台成分」製剤と捉えていただくとイメージしやすいでしょう。
なお、hADM製剤には、エサリア(韓国名:Juveàcell)以外にも、BNAJU(韓国名:Re2O)、CellREDMなどがあります。
エサリア(Essalia)の特徴
1)ヒト由来の「肌の土台成分」で、内側からハリと弾力をサポート
エサリアに含まれるhADMには、前述のコラーゲン・エラスチン・GAGsなどの「肌の土台成分」が含まれています。これらが立体的なネットワークを形成している層(真皮マトリックス)を微細な粒子にしたものがエサリアです。
「コラーゲンを作らせる薬剤」を入れるのではなく、コラーゲンや弾力線維が存在していた「真皮の構造自体」を直接補う——これがエサリアの大きな特徴です。
この土台成分は、ご自身の細胞や血管が入り込みやすい形態を持っており、時間とともにご自身の組織となじみながら、
- 薄くなってきた真皮のボリューム
- ハリ・弾力
といった「土台」を内側から支えていくことが期待されています。
2)「ポイント治療」と「肌質改善」の両方に対応
製剤の濃度や量を調整することで、お悩みや目的に応じた2つの使い方ができます。
ポイント治療(気になる線・凹みへのアプローチ)
- 首の横ジワ
- 目の下〜ゴルゴラインまわりの影
- ニキビ跡の凹み
など、特に気になる「線」や「へこみ」の下に支えをつくるようなイメージで用いる方法です。
- 段差や影の境目をなだらかに整える
- 光が当たったときの陰影をやわらげる
ことで、気になる部分をピンポイントで整えることを目指します。
スキンブースターとしての使用(肌全体の底上げ)
お顔全体や首などに、浅めの層へ広く・細かく分散させて用いることで、
- ハリ・弾力
- 細かい小ジワ
- キメ・ざらつき
- 毛穴目立ちの印象
といった、「肌の質感」全体の底上げを狙う使い方です。
3)目の下・首など「薄い皮膚」にもなじみやすい設計
皮膚が薄い「目の下」や「首」は、
- 凹凸が目立ちやすい
- 影やくぼみが強調されやすい
といった理由から、施術の設計が難しい部位です。
エサリアは、ヒト真皮に近い「肌の土台成分」をベースにしているため、
- 目の下・首などの薄い皮膚
- 唇周囲など、やわらかく動きの多い部位
でも、質感や影を自然な範囲で整えたい場合の選択肢となります。
エサリア(Essalia)で効果が期待できる部位
目の下・クマ・ゴルゴライン
- 目の下のちりめんジワ
- 皮膚が薄くなったことによる影・凹み
- 「疲れて見える」印象
などに対し、皮膚の内側に「肌の土台成分(真皮マトリックス)」を補い、ほどよく厚みとハリを与えるイメージで用います。
大きくふくらませるのではなく、
- 影の境目をなめらかにする
- うっすらした段差をやわらかくする
ことで、自然で明るくやさしい目元を目指します。ヒアルロン酸単独だと透け感や凹凸が心配な方にもご検討いただけます。
首の横ジワ
首の横ジワは、年齢サインが出やすい一方で、施術の選択肢が限られやすい部位です。
- シワに沿ってエサリアを少しずつ補い、溝の下から支えるようにして深さを和らげる
- あわせて、首全体の皮膚のハリ感をサポートする
ことで、首元全体の印象をやわらかく整えていくことを目指します。
口元・ほうれい線・マリオネットライン周辺
口元は、表情の動きで何度も折り曲げられるため、
- 細かく刻まれたシワ
- 口角周辺の浅い線
が残りやすい部分です。
こうした部分に対して、エサリアで
- シワの下に支えとなる「肌の土台成分」を補う
- 周囲の皮膚の強度となじみを高める
ことで、シワと周囲の質感を合わせて整え、シワが目立ちにくい肌環境づくりをサポートします。
ニキビ跡・傷跡の凹み
- 長年気になっているニキビ跡の小さな穴や段差
- 手術やケガのあとに残った浅い傷跡の凹み
- 光の当たり方で目立つ凹み・影
といった「凹みや影が目立つ部分」に対しても、エサリアが選択肢となります。
凹んでいる部分の下に、内側から「肌の土台成分」を補うように用いることで、
- 周囲との段差をなだらかにする
- 表面の質感を整え、影が目立ちにくい状態を目指す
といった変化を少しずつ狙います。
ニキビ跡や傷跡の種類・深さによっては、サブシジョンやトライフィルなどと組み合わせることで、より効果的なアプローチが可能です。
スキンブースターとしてのエサリア(Essalia)
エサリアは、「ピンポイントのシワ治療」だけでなく、お顔全体や首・手の甲などの「肌質改善」を目的とした施術としてもお使いいただけます。
ヒト由来の「肌の土台成分(真皮マトリックス)」を、浅い層に細かく分散させることで、
- ハリ・弾力感の向上
- 細かい小ジワの軽減
- キメが整い、メイクのりが良くなる
- 毛穴目立ちやざらつきの印象の改善
といった、「肌の質感」全体の底上げを狙う使い方です。
施術ペースの一例
- 治療:3〜4週間ごとに2〜3回
- メンテナンス:状態に応じて、数か月〜1年ごと
※年齢・肌質・ご希望の仕上がりによって最適な回数や間隔は変わりますので、診察時にご相談ください。
安全性と「ヒト由来」であることについて
エサリアは、適切な基準を満たしたドナー(提供者)から得られた皮膚組織をもとに、細胞成分などを取り除いて作られる医療用製剤です。
- ドナーは感染症や既往症についてスクリーニング・検査が行われています。
- 製造工程においても、感染症リスクを最小限に抑えるための管理のもとで製品化されています。
ただし、ヒト由来組織を用いる製剤である以上、現在の検査技術では検出できない未知の感染症リスクを完全に否定することはできません。
また、以下に該当する場合は、施術をお控えいただくか、慎重な判断が必要です。
- 妊娠中・授乳中の方
- 施術部位に感染や強い炎症(重度のニキビ・皮膚炎など)がある方
- 重い基礎疾患や自己免疫疾患で治療中の方
- hADM製剤の成分に対して重いアレルギーが疑われる方
- 以下の抗生剤に対するアレルギー歴がある方
(製剤の処理・保存過程で使用されています)- Amphotericin B(アムホテリシンB)
- Polymyxin B(ポリミキシンB)
- Vancomycin(バンコマイシン)
献血・臓器提供について
ヒト由来組織を用いた製剤を受けた方は、現在の日本の規定(日本赤十字社等)により、献血ができなくなります。
また、将来的に骨髄バンクや臓器・組織提供を希望される場合、登録や実際の提供に制限がかかる可能性があります。
施術の流れ
- 診察・カウンセリング
目の下・首・ニキビ跡・傷跡など、お悩みの部位を拝見し、エサリアが適しているか、他の施術が向いているかを含めてご相談します。 - 施術
表面麻酔クリームや冷却などで痛みをできるだけ抑えながら、細い針やカニューレ(先の丸い針)やトライフィルを用いて、必要な部位に少しずつエサリアをなじませていきます。 - アフターケア
施術後は、赤み・腫れ・内出血が数日〜1週間ほど続くことがあります。洗顔・メイク・入浴の再開時期は、施術部位やダウンタイムの許容度に応じて個別にご案内します。
まずはご相談ください
エサリア(Essalia)は、ヒト由来の「肌の土台成分」を補うことで、ご自身の肌となじみながら、土台から自然にハリと質感を整えていくことを目指す施術です。
あらかわ皮膚科では、お一人おひとりの肌状態とライフスタイルを踏まえ、エサリアを含めた選択肢をご提案いたします。
- 未承認医薬品等
エサリア(Essalia)は、日本国内において薬機法上の承認を得ていない医療機器・医薬品です。 - 入手経路等
当院医師の判断のもと、代理店を通じて海外から輸入しています。 - 国内の承認医薬品等の有無
エサリアと同一の成分や性能を有する承認済みの医療機器・医薬品は、現在日本国内にはありません。 - 諸外国における安全性等に関する情報
製造元であるDOF社(韓国)は、韓国食品医薬品安全処(MFDS)より組織銀行としての許可およびヒト組織製品としての承認を取得しています。 また、米国FDA(食品医薬品局)においては、ヒト組織製品の製造施設として登録(Establishment Registration)されており、ドナーのスクリーニングや製造工程における厳格な安全基準に準拠して製造されています。 - 医薬品副作用被害救済制度について
本製剤は国内未承認のため、万が一重篤な副作用が生じた場合でも、日本の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
